13.4.06

十二使徒


最初にイエスによって選ばれた12人の弟子
聖ペテロ
聖ヨハネ
聖ヤコブ(大ヤコブ)
聖ヤコブ(小ヤコブ)
聖アンデレ
聖フィリポ(聖ピリポ)
聖バルトロメオ(バルトロマイ)
聖マタイ
聖トマス
聖タダイ
聖シモン
ユダ

聖ペトロ(ペテロ)


Petrus。アンデレの兄。弟子たちの筆頭とされる人物。
ヘブライ名シメオン、アラム名ケファ(後者から「岩」の意のギリシア名)。
主イエスより12使徒の長として選ばれた聖ペテロは天国の門を開く鍵をられる。
カトリック教会ではイエスの後継者、初代のローマ司教(教皇)として尊崇する。
バチカンのサン・ピエトロ大聖堂は彼を祀るもの。
ネロ帝の迫害下で逆さ十字架にかけられて殉教したとされている。

特徴/象徴
天国の門の鍵を持っている
十字架に逆さまに貼付けられている

聖ヨハネ


新約聖書の「ヨハネによる福音書」の著者。
Johannes。大ヤコブの弟。ペトロ、ヤコブとともにキリストの愛弟子で、
その生涯の重要な場合に立ち会っている。
12弟子の中で最も若く、そして一番長命であった。


特徴/象徴
ヨハネおよびヨハネの福音書はしばしば鷲のシンボルであらわされる。

聖ヤコブ(大ヤコブ)


Jacobus。大ヤコブともいう。ガリラヤの漁師の家に生まれた。
ゼベダイの子で、使徒ヨハネの兄。
遺骨が発見されたというスペインのサンチアゴ・デ・コンポステラは古来有名な巡礼地。
スペインでは数多くの奇蹟をなしたという伝説があり、スペインの守護聖人になっている。

*特徴/象徴・・・ホタテ貝

聖ヤコブ(小ヤコブ)



Jacobus。
聖ヤコブは、使徒大ヤコブと区別するために、小ヤコブとも呼ばれる。
初期キリスト教会の中心的指導者であったイエスの兄弟・義人ヤコブ、
最初のエルサレム教会司教として名前が残るヤコブと同一視される。
主の兄弟ヤコブは、外見がイエスと良く似ており、
イスカリオテのユダが接吻を合図にしたのは、ヤコブとイエスを取り違えないためだったともいう。

*特徴/象徴
イエスに似せて描かれている

聖アンデレ


Andreas。ペテロの弟。
ギリシアのアカイア地方でX字型の十字架で処刑され、殉教した。
アンデレが処刑されたとされるX字型の十字架は
「アンデレの十字架(セント・アンドリュー・クロス)」と呼ばれている。

*特徴/象徴
X字型の十字架と共に描かれている。

聖フィリポ(ピリポ)


聖フィリポ(Philip)は、ガリラヤのベトサイダで生まれ。
イエスの弟子の一番最初の弟子。
福音書には、フィリポについてわずかしか記されていないが、
イエスと親しく交わり、素朴で用心深く、現実的な人であったといえる。
その後の活動については、伝えによると、今のトルコのフリジアで宣教し殉教。

さらし業と帽子業の保護の聖人である。

聖バルトロメオ(バルトロマイ)


別名、ナタナエルとも呼ばれ、イスラエルのカナに生まれ育った。
友人フィリポの勧めでイエスと出会ったとき、
イエスは「まことのイスラエル人だ。この人には偽りがない」とバルトロマイのことを言った。
この出会いをきっかけに、彼は弟子としてイエスに従った。

アルメニアのアルバノポリスで生きながら皮を剥がれ殉死。


*特徴/象徴
皮をはがれて殉教したことから、それを象徴して
皮膚を肩にかけていたり、手に持っていたりしている。

聖マタイ


Matthaeus。「マタイによる福音書」の著者
ガリラヤ湖畔の村カペナウム
(イエスが布教活動の拠点としていた場所)で
収税所の取税人だったといわれている。

*特徴/象徴
ペンを持っている

聖トマス


「不信のトマス」のこと。

キリスト十二弟子の中で唯一イエスの復活を目撃していない
聖トマスが「主の傷痕に指を差し入れるまで復活を信じない」と、
その復活を否定した八日後、聖トマスの前にイエスが現れ
自らの傷痕に聖トマスの指を差し入れた。
「神の存在は、見て信じることよりも、見ないでも信じられることが幸いなのである」

聖タダイ


本名は「ユダ」。国々を伝道して回るが、シモンとともに殉教。
そのため、『ダヴィンチ最後の晩餐』ではシモンの隣の席となっている。
聖ヤコブの兄弟という言い伝えもある。
槍で突かれてペルシアで殉教

聖シモン


Simon。「*熱心党のシモン」のこと。
のこぎりで体を挽かれペルシアで殉教したとされる。
*熱心党というのは、ローマからの独立を企て、武装蜂起も辞さないとした一派。

シモンペテロ、イエスの兄弟のシモン、とは別人である。

*特徴/象徴
のこぎりを持っている

イスカリオテのユダ


Judas。イスカリオテのユダ(Judas Iscariot)。
イエスの一団の会計係。
最後の晩餐の場面ではイエスに裏切りを予告される。

30枚でユダヤの祭司長らにイエスを売り、
祭司長たちと群集をイエスのもとに案内し、
接吻することでイエスを示して引き渡した。
その後自らの行いを悔いて自殺。

*特徴/象徴
黒髪と黒髭で描かれることが多く、
黄色い衣を着けさせられていることもある。
黄色は裏切りを意味する。

一人だけ、頭に光冠が描かれない。